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朝、目が覚めると外は快晴だった。
いつも雪山でその雨女っぷりを遺憾なく発揮するニッタも地球の
反対側まで来るとその才能を逆に作用させるのだろうか?
それとも雨雲が追いついてないだけか?
この時期、乾季であるにかかわらず、これまであまり天候に恵まれ
てこなかったから嬉しい。
朝食をとりに3Fフロント横の小さな食堂に行く。
こぢんまりとしていておしゃれな食堂にはアメリカ人、
ヨーロッパ人、南米系、西アジア系、そこに僕ら東アジア系が
まざって実にインターナショナルな顔ぶれを形成する。
トーストを焼いて、適当にハムやサラダをとって席に着く。
朝食をとりながら、二人で今日の予定を考える。
とりあえず、荷物を駅のロッカーに預けよう。
それから駅のすぐ傍にあるストックホルム市庁舎を見に行こう。
ここには毎年ノーベル賞受賞祝賀晩餐会が行われる黄金の間がある。
かの有名な島津製作所の田中さんも訪れたのだ、是非とも見たい。
市庁舎に行ったあとは、昨日行ったガムラスタンにある王宮で12時から
行われる衛兵交代式を見て、そっから先は、また考えよう。
コーヒーを飲み干すと、部屋に戻って、スケスケシャワーボックスで
僕だけ、シャワーを浴びる。
ニッタさんは、昨夜外のシャワールームで浴びたそうな。
オレ「見るなよ!!」 ニッタ「見たかないわ!!」 ちょっとだけムカ
ついたので脱いだパンツを投げてやった。
シャワーを浴びて準備が終わると、フロントでチェックアウト手続きを
済ませる、いいホテルだったな、今度来た時にはまたここに泊まろう。
ホテルを出て駅に向かって歩く、空気が澄んでいてとても清清しい。
駅のロッカーにザックを二つ放り込むと、市庁舎を目指す。
中央駅から徒歩でわずか五分ほどの所にある市庁舎は水の都
ストックホルムにふさわしい優雅で厳粛な気品を漂わせている。
メーラレン湖の湖畔に建つこの建物は建築家ラグナル・オストベリの
設計で1911〜23年にかけて建てられた代物。
北欧中世風のデザインでヴェニスの宮殿の影響も受けている。
赤いレンガで覆われた宮殿か古城を思わせるそのたたずまいには
106mの塔があり、ストックホルム市街を一望することができる。
市庁舎の写真は・・・撮るの忘れた・・・。
とりあえず、塔に登ってみよう。
今までの経験からするとこの手の塔にはエレベーターがついてない
のだが、この塔にはついていた。
エレベーターの前には受付があってみんなお金を払っている。
地球の歩き方には塔に登るのは無料と書いてあるからエレベーター
に乗る人は有料なのか?んじゃ106m階段で上ってやろうじゃね〜の。
まだまだワシらヤングだぞ!!(27歳。。。)受付には並ばずに脇の
階段を登ろうとした時、うしろからおじさんがペイマニーペイマニー♪
と唄いながら僕らを呼び止めた。
え?無料じゃないの?ち、だまされた、地球の迷い方め。
注:あとで読み返してみると市庁舎を見学する場合は塔は無料と書いてありました。
すんません、地球の歩き方編集部の皆様。ニッタそういうことだ。
チケットを買いエレベーターで上まであがる。
エレベータはーは塔の途中までしか通じておらず、そこからは僕等さっきから
どうも同じところをグルグルと周ってるんじゃないだろうか?
と錯覚に陥るようなレンガ造りのスロープを延々と歩く。
もうすぐバターになっちゃうよ〜って感じ。
たまに窓から外が見える。
うっひょ〜たっけぇ〜!大丈夫か?この建物90年前のシロモノだろ・・・。
レンガを積み重ねただけのこの塔、風でポッキリ折れたりはしなだろうか。
グルグルと何周もまわり続けバターになりかけた頃、中央に木製の階段を備えた空間に出る、どうやらこの階段を登ると頂上だ。
木の階段を登り(足がすくんだ。)塔の外にでると一気に視界がひらける。
うわぁ〜絶景!!目の前にガムラスタン、そしてメーラレン湖
ストックホルム市街を一望でき高所恐怖症も忘れて息を呑む美しさだ。
塔からの眺めはコチラ。
ここから見えるガムラスタンはとても美しく映画『魔女の宅急便』
で舞台の街のモデルとなったというのもなんだか頷ける。
ひととおり、この景色を堪能した僕らは、塔を下りてノーベル賞晩餐会
の開かれる黄金の間を観に行く。
島津製作所の田中さんが踊った?舞台だ。
市庁舎の受付に行くと日本人団体客の姿が・・・なんだか嫌な予感。
団体客が入っていった後、受付のお姉さんにチケットはいくら?と
聴くと団体客が今入ったからあと30分後じゃないとムリよと言われた。
くそ〜世界中どこにでも現れる日本人団体客め・・・。
時刻は11時、団体客が出てくるのを待つと、12時から始まる衛兵交代式
に間に合わない。ノーベルプライズ受賞ならず・・・。
仕方ない、黄金の間はあとで時間があれば来ることにしよう。


王宮はガムラスタンにある。
建設に60近い歳月がかけられ1754年に完成したこの王宮は
イタリア・バロック・フランス・ロココ様式の建築で代々王室の居城と
して使われてきた。
現王室はお子さん達にふさわしい環境へと1982年に郊外にある
ドロットニングホルム宮殿に移られたそうな。
子育てのために環境を変える王室ってちょっと面白い。
衛兵の交代式は毎日ここでお昼過ぎに行われる。
1時間前に来てベストポジションを確保する。
早くもまわりには場所取りの観光客が多数。
始まるまでにまだ余裕があるので、傍にある王室コレクションショップ?
を覗いてみる。スウェーデンのお姫様は美人だなぁ。
ニッタは王子を品定め、安心しろ、どうころんだってお前がスウェーデン
王室のお妃様になることはナイ、現実を真摯に受け止めたまえ。
わかんないじゃんかぁ〜とのたまうニッタは放っておいて再び広場に戻る。
30分前だと言うのに結構な人の数だ、時々見学ラインを越えそうになる
観光客を愛嬌のある顔をした衛兵が規則正しい歩行で注意しに来る。
当然のことながら銃も銃剣も本物だ。弾は入ってるのだろうか?
ここの衛兵はスウェーデン各地の連隊から選ばれた兵士
(大抵は兵役中の若者)が交代で任務にあたってるそうです。
開始時刻になり、部隊長らしきお偉方のおじさんが出てきてなにやら
案内のアナウンスを始める。
さっぱり何を言ってるかわからないがこういう場合って何語で
話すんだろう、やっぱ英語か?それとも母国語であるスウェーデン語か?
アナウンスが終わり衛兵が交代を始め何やら引継ぎを始める。
その後、遠くからブラスバンドの演奏が聞こえはじる。
その音がだんだんと近づいてきて、すぐそこまで来ると広場に音の主
、軍楽隊が入ってくる。
軍楽隊が入り終わると再び、衛兵が欽チャン走りで走ってきたりして
何やら儀式が行われる、そして再び軍楽隊・・・。
結局そんなことの繰り返しが1時間弱行われ、なにやら運動会の
入場行進を観てるようだった。
感想は何といっていいかよくわからないが、あまり堅苦しい感じは
なくなんとなくラフな感じの交代式だ。
ストックホルムに来たら是非見てみて欲しい。
参考HP: The Royal Guards in Sweden
(ストックホルム在住MidyさんのHP、なんと実家がウチの近所!!)


式が終わって、さてどうしようか。
王族の居室なんかを見学してもいいけど、時間かかりそうだな。
今日の夕方には船でストックホルムを発たねばならない、あまり
時間的に余裕はないので、王宮見学は今回はパス。
広場でベビーカーに乗る弟にちょっかいを出している男の子が
お父さんに怒られていた、そういや、北欧に入ってから怒られてる
子供を見たのはコレが初めてだ。
普通、これだけの観光地でこれだけの家族連れがいるとたいてい
日本では怒る母親、泣く子供、そんな光景がよく目に付くはずなのだ
が不思議と北欧では目にすることがなかった。
こっちの親は子供を叱りつけたりしないのだろうか?
とりあえず、あてもなく王宮の脇を歩き、王立公園の東、ストローム
カイエン埠頭まで来て見た。
向かいに、ノーベル賞受賞者の定宿、グランドホテルが見える。
このホテル、シングル一泊、3000SEKからでとても僕には・・・。
ストロームカイエン埠頭からは水の都ストックホルムの運河や海を
巡る観光船が出ているので天気もいいし観光クルーズと洒落込むと
しますか、ニッタさん。
いざクルーズ船に乗ろうと思っても、その種類はとても豊富で
どれにするか迷うところ。
本格的なヴァイキング船のような形をしたものや、船上でランチを
楽しめるようなもの、他に純粋に音声ガイドがついた観光案内船。
どれにするか迷って、優柔不断なA型集団の僕らは、どれに
乗るかあっちゃこっちゃ走り回った末、最終的に日本語音声ガイドが
聞けますってのが決定打となりひとつの船を選んだ。
いざ乗り込み、出航する、約一時間の優雅なクルーズ。
船にはヘッドホンが各席に用意され、チャンネルを選ぶと言語が
切り替えられる。英語はもちろんフランス語、ドイツ語、イタリア語など
が並ぶ中、日本語のチャンネルにはなぜかロシア語/日本語と書いて
ある。
う〜ん、嫌な予感。
案の定、チャンネルをまわしても日本語は流れてこずロシア語の解説
が流れるのみ・・・。
日本語が聞けるからって乗ったのに・・・。
ニッタはわかりもしないくせに英語の解説を聴いている。
まぁ天気もいいし、風も心地よいし、船に揺られていい気持ち。
あぁパトラッシュなんだか僕、眠いや・・・・。
船を降りたらルービーでも飲んで飯にしますか、ニッタさん。
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