Travel Notes 6
パンか水か・・・

ヨーロッパの鉄道は機関車が引っ張るタイプが主流。

 さすがに3時まで飲んでいたので軽く寝不足と二日酔い。
今日はハンガリーの首都ブダペストに向かおう。
その為にはまず、ブラチスラヴァに一旦戻らなければならない。

 トレンチーン駅でブラチスラヴァ行きのチケットを買うと現金が30SK(100円)
のみとなった。
 発車まであと30分ほど時間がある。
なんだか二日酔いで胃が荒れてて気持ち悪い、朝から何も口にしてないので
何か胃の中に入れたい、それにのどがとても渇いた。

 キオスクでパンと水を買えばいいのだけれど、パンは25SK、水は15SK
僕の所持金は30SK。

 ATMでお金をおろせば済む問題なのだが、今日ハンガリーに行くことを
考えるともうスロバキア・コルナ(SK)はおろしたくない。

 しかし、空腹で強烈に気持ち悪いのと、強烈にのどが渇いている。
仕方ない、最小額おろすか?いや、1回おろすのに手数料が300円かかる。
しかも今日、オレはこの国を発つんじゃないか。

 ハンガリー行きのチケットはブラチスラヴァ駅でカードで買うことを考えると
もうスロバキア・コルナは1SKたりとも必要ない。
 おろしてしまうのは簡単だが引き出し手数料と、ハンガリーフォリントへの
両替手数料を考えると非常にバカらしい。

 手持ちのユーロをSKに両替?とも考えたが、

   日本円→ユーロ→スロバキア・コルナ→ハンガリーフォリント

コレだけの両替の回数分、手数料を取られるのはやっぱりバカらしい。


 あぁ〜すげ〜のど渇いた、それにすげ〜空腹で気持ちわりぃ〜。

なんとか両替も引き出しもせずにパンと水、両方を手に入れる方法はないものか
ポケットをまさぐると1ユーロのコインが出てきた。
おお!!コレは希望の光かも・・・。

キオスクのオバちゃんにこのユーロ使える?と聞いてみたが無情にもSKオンリー
とのお返事。

 こうなればパンか水、どちらか一つを選ばねばならない。
マユミちゃんも可愛いけどリョウコちゃんもキレイ、僕どっちとも結婚した〜い♪
なんてワガママなことは通用しないのである。

 さぁ、パンか水か、どっちか選べ。

ある意味、究極、どっちの料理ショーだ。

さぁ〜お客さん、どっち?

僕は胃の気持ち悪さに耐え切れずパンを選択した。

人間、極限の状況下でパンか水かどちらか選べと言われたらどっちを選ぶか
という学術上貴重な生体実験は結果、パンを選ぶということが遠いスロバキア
において実証されました。
役に立たないウンチクですけど、皆さん知っておいてください。

 ブラチスラヴァに着くまでの1時間半、唾を溜めては飲むという動作を
何度も繰り返してなんとかのどの渇きに耐えた。
しかし列車がブラチスラヴァ駅に着く頃にはのどの渇きがもう我慢できないところ
まで来てしまっていて泣く泣く10ユーロ札をSKにチェンジ。

ブラチスラヴァの駅のキオスクで1リッターのミネラルウォーターを買い
がぶ飲みしましたとさ。

 くっそ〜!!こんなことなら最初からそうしとけばよかった・・・。


お〜ファーストクラス

トレンチーンの駅にいた坊や。

 ブラチスラヴァからブダペストまでは列車で約2時間半の旅だ。
ヨーロッパの鉄道はひとつの列車に1等と2等の2種類の車両が連結されている

 値段が高くて空いてる1等に比べ地元の人も利用する2等はいつも混雑して
いて座れないことが多い。

 今朝のトレンチーン→ブラチスラヴァの列車も2等はギュウギュウ詰めだった。
僕は二日酔いと寝不足で疲れていたので、ブダペスト行きはちょっと贅沢だけど
1等を利用することにした。
 贅沢と言っても東欧は交通費が安い。
ブラチスラヴァ→ブダペスト間の国際列車ユーロシティーでも2等片道2000円
1等片道で2800円程度、800円で2時間半ゆっくり眠れるのならお安いもんだ。

 僕はザックを背負うと1等の車両に乗り込んだ。
さすがは国際列車の1等席、2等とはやっぱり違う、こりゃグッスリ眠れそうだわ。

 ヨーロッパの鉄道駅には日本のように改札はない。
切符は車内で車掌に見せるのだ。

 広々とした車内で、ゆったりファーストクラスのシートで眠っていると
車掌が検札に現われた。

 僕がチケットを車掌に渡すと、

          「ほほぉ〜ファーストクラスですか!!」

 と車掌は感心して見せた。

車掌として別段、悪気が有ったわけではないと思う。
 ほほ〜お若いのにファーストクラスですか、といった感じで軽い気持ちで言っただけなのだろうが、日本人の若造が金にモノを言わせて生意気にファーストクラスを使ってるみたいでなんだかバツが悪かった。

いや、今日だけなんだ、二日酔いでね、ちょっと贅沢だけど・・・。

そんな言い訳をしてみたが、バツの悪さは消えなかった。

日本人からしてみたら大した差額じゃないので、つい1等を使ってしまいそう
だけど若者は若者らしく2等を使ったほうがいいと思う。
そのほうが地元の人と触れ合えるし友達も出来る。





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