Travel Notes 4

ひっくり返したテーブルと呼ばれるブラチスラバ城

 正式国名 スロバキア共和国
 面積    49,035km2(日本の約7分の1)
 人口    541万人
 首都    ブラチスラヴァ(59万人)
 言語    スロバキア語
 通貨    スロバキア・コルナ(Sk)

 小史    第一次大戦中、在外スロバキア人とチェコ人の間で共同国家案が
        出され国内の動きもこれに呼応、1918年10月28日、プラハにて
        チェコスロバキア独立宣言。1939年ナチスドイツ侵攻によりドイツ
        従属的存在として独立スロバキア誕生、大戦後、再びチェコスロ
        バキア共和国として独立。1989年のプラハで起きた反政府運動に
        スロバキアも呼応。国家主権を望む声が高まると共に、チェコとの
        連邦が解消され1993年1月1日スロバキア共和国として独立。


死者に鞭打つ

 ウィーンに1日で飽きてしまった僕は隣国スロバキアへと移動した。
チェコスロバキアという名称のほうがしっくりくるかもしれない。
1993年にチェコとの連邦制を解消してひとつの主権国家として独立。

 僕にとって生まれて初めて訪れる旧社会主義国だ。

 首都はブラチスラヴァ、隣の国とはいえウィーンから鉄道でたったの一時間半。
今ではこんなに簡単に行けるけど、冷戦時代は西と東に別れ対立していた
最前線なのだ。

 生まれて初めて列車内での出入国検査を済ませたどり着いたブラチスラヴァ駅。

 ガイドブックによるとこの街には安宿がほとんど無いらしい。
日本から持ってきた「ヨーロッパ2000円の宿」という本にも宿が一軒しか
載ってないし、しかも値段は900SK、日本円にして約3000円。

 全然2000円の宿じゃないじゃん。

 日本の感覚でいけば3000円は安いけど、これから1ヶ月の旅をする僕には
ちと高い、それにコーヒー1杯15SK(52円)で飲めるこの国では900SKは
ちょっと高いんでない?

 どうしようかと駅でウロウロしていると、日本人夫婦らしきバックパッカーを
見つけた。
 いくら一国の首都とはいえ、この時期にスロバキアなんてマイナーな国で
日本人を見かけるなんて相当珍しい。
 ラッキーと思い、どこに泊まってたか聞いてみた。
彼らが言うには、やはりこの街には安宿と呼ばれるようなモノはほとんど存在
しないらしい。
 ツーリストインフォメーションで紹介されたプライベートハウスに泊まったから
そこに行って見たら?と教えてもらった。

 プライベートハウスとは個人が自分の家の空き部屋をアルバイト感覚で旅行者
に貸す宿のことだ。

 値段を聞くとドミトリーで一泊400SK、ガイドブックに載ってる宿の半額だ。
彼らはザックの中から地図と電話番号を書いた紙を出して僕にくれた。

「電話番号書いてあるからわからなかったら電話すればいいよ。」

で・・・電話ね・・・。

この国で英語通じるのかしら・・・いや、でも俺、英語できないし・・・やっぱ
スロバキア語か?

まぁいいや、とりあえず行ってみよう。
礼を言うと僕は重いザックを背負い紹介されたプライベートハウスを目指し
歩き出した。

ガイドブックの地図ともらった紙の地図と見比べて歩くのだが、プライベートハウス
が書かれた地図がだいぶおおざっぱなのと、慣れない初めての街でなかなか
見つけられない。
 だいたいプライベートハウスって言うくらいで普通の家なんだから看板なんか
出てなくて見つけられるわけがない・・・。

30分くらい歩いただろうか、日が暮れかけてきた。
それに背中のザックが重い・・・。

やはり電話しないとダメか・・・。

オレのTHIS IS A PEN.がスロバキア人に通じるかどうかわからんけど
いっちょやってみっか?。

意を決して公衆電話を探すが、今度は公衆電話が見当たらない・・・。

も・・・もう疲れたよ・・・あんよ痛いよ〜、もう歩けな〜い!!
ぐずったところで誰もおんぶなんかしてくれない。。。

いくら神田うのがここでぐずったとしても誰も助けてくれないのだ。

むぅ〜・・・さっきからずっと地図上にチラチラ目には入っていたが見なかったこと
にしてたものがあった。

最初の900SKの宿、ここのすぐ近くじゃん・・・。

えぇ〜い、負けた!!

 今夜の宿は豪勢に?900SKだ!!そう開き直って地図に書かれた宿に
行き一泊する旨を告げると、受付の女の子が笑顔でこたえる。

 受付:1泊1190SKになりま〜す♪

  オレ:え!?900SKじゃないの?
 
 受付:ハ〜イ、値上げしました♪

 ま・・・負けたよ、あんたの笑顔に完敗だよ、も〜ど〜にでもして〜♪


お城巡りは計画的に

ブラチスラヴァ城

 朝、ザックを駅に預けるとブラチスラヴァ市内へ繰り出した。
今日はブラチスラヴァから鉄道で1時間40分ほど行ったトレンチーンという田舎町
に行ってみようかと思う。

 トレンチーンに行ってみようと思ったのはガイドブックに、ブラチスラヴァだけを
見て終わるのはもったいない。古きよきヨーロッパの香りが色濃く残っている地方の町にこそ、スロバキアの魅力が潜んでいる、と書かれているのとガイドブックに載っている中央ヨーロッパ最大級の城塞トレンチーン城の写真が気になったから。

 しかし城はトレンチーンだけじゃない、ブラチスラヴァにもブラチスラヴァ城という
立派な城があるのだ、コレを見てから行こうと思った。

 今の時刻は朝の8時、城を見るぐらいなら11時50分発の列車に十分
間に合うだろう。

 トラム(路面電車)に乗って市内に行き、徒歩にて城を目指す。

 ヨーロッパの城はたいてい山の上や丘の上に建っている。
ブラチスラヴァ城もご多分に漏れず丘の上。

 ガイドブックによるとスタロメスツカー通り沿いにいくつか丘に登る道があるので
道なりに行けばよいと書いてある。

 ガイドブックどおりにスタロメスツカー通りに来てみたがお城の入り口らしき
ものは見当たらない。
普通に住宅街の道みたいなのしかないぞ?さすがにコレは違うだろ、そう思って
地図を片手に15分ほど歩く、アレ?スタロメスツカー通り終わっちゃったぞ・・・。

むぅ〜ここまで来たら地図に載ってる別の道から行くか・・・。

そして歩くこと40分・・・もう疲れました・・・。

どこだ?入り口どこだ?まったくわからん、日本の城みたいに入り口こっちです。
なんて書いてない、よ〜しこうなったら上に続いてる道どれでもいいから適当に
登ってやる!!

意地になって登った道がまたスゴイ登山道、人一人くらいしか通れないような
細い道を汗だくになりながら途中何度も休憩しながら登る。

すげ〜山ん中なんですけど・・・マジで城に着くの?

そんな感じで登ること30分、小さな登山道は大きな道路に出た。
ん?どこだここ?地図外のまったく検討違いなとこに出てしまったらしい・・・。

方角的に城側と思われる道は下り坂。

ここまで登って来て下りたくね〜な〜、
城にたどり着くって確証がないと下りたくない。

仕方ないので犬の散歩をしてた女の子を捕まえて城にはどう行けばいい?
と聞いてみた。
 彼女はなぜか汗だくで息ゼェ〜ゼェ〜な東洋人を怪しむことなく、
「この道を10分ほど歩くとお城よ」、と笑顔で教えてくれた。

そんなわけでお城に着いたときには汗びっしょりでクタクタ。

帰り道はたったの5分で街まで下りることが出来ました・・・。
オレの努力って一体・・・。


思わぬタイムロスにに列車を一本遅らせたのは言うまでもない。

皆さん、お城巡りは計画的に。





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